卵子凍結の種類

卵子凍結ガイド

卵子凍結には社会的適応/医学的適応の2種類がある

今や日本人の2人に1人が罹患するといわれている恐ろしい「がん(悪性腫瘍、白血病、悪性リンパ腫など)」。
20代女性ががんを患う確率は0.5%ほどと低いものですが決してゼロではなく、さらに抗がん剤や放射線治療の副作用として卵子がダメージを受けて不妊になってしまう確率が非常に高いことから、治療を行う前に卵子(または卵巣組織)を取り出して凍結しておく「医学的卵子凍結」が認められ、治療後に体外受精など生殖補助医療の助けを借りて、子どもを産み育てることが可能になりました。

さて、元はこのような医学的適応のために活用されていた卵子凍結の技術ですが、現在は、体は健康な状態だけど、加齢により生殖能力が衰えてしまう前に卵子を採取して凍結し、未来の妊娠に備える「社会的卵子凍結(ノンメディカル卵子凍結)」が広く認知されるようになりました。

厚生労働省の調べによれば、女性の平均初婚年齢は29.7歳(2022年度)。晩婚化が進み、女性が社会の第一線で働くことが当然となった現代社会において、社会的適応による卵子凍結が広まったことは、当然の成り行きであると言えるでしょう。

医学的適応の卵子凍結も、社会的適応のものも、ともに「子どものいる未来」を諦めたくない女性のための医療技術です。
いずれの場合の卵子凍結も係る費用は保険適用外ですが、医学的適応の場合は国や都道府県が助成を行っているほか、民間企業の一部では福利厚生の一環として費用の補助が行われることがあります。社会的適応については、現在、助成を行っているのは東京都だけですが、今後、助成の輪が全国に広がることが考えられます。

Dr.おっちぃ

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越知 正憲☆女性が思い通りの未来を選択できるように応援します!

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