卵子凍結の方法

卵子凍結ガイド
マイナス196度でイッキに凍結。革新的技術で卵子を新鮮な状態のまま保存することが可能に
健康な女性の場合、月経周期に沿って通常1個の卵子が体内で成熟され、排卵が行われます。このたった1個の卵子を採取し保存するだけでは、妊娠の可能性を高めることができないため、卵子凍結を行う際は内服薬や注射剤により卵巣を刺激し、複数の卵を採取。液体窒素内で必要なその日まで保管することが通例になっています。
卵子凍結の流れは、次のようになります。
<初診から凍結までは4STEP>
①事前検査
採卵の前に、内診や血液検査を行います。主に行われるのはAMH抗ミュラー管ホルモン測定や、IVF術前検査、感染症や甲状腺異常のチェックなどで、卵子や母体が健康で、妊娠に適した状態にあるかを調べます。
②排卵誘発(卵巣刺激周期)
検査の結果採卵が可能であると判断されたら、卵子を採取する日にちを決め、排卵誘発剤を服薬するなどし、採卵のための準備に入ります。
③採卵
卵巣内にある「卵胞(卵の入った袋)」に採卵のための針を刺し、卵胞液とともに卵子を吸引・採卵します。
④凍結保存
採取した卵子の成熟度や健康状態を確認した後、液体窒素を用いて速やかに凍結を行います。
ちなみに10数年前までは「緩慢凍結法」と呼ばれる、急激な温度変化を避けることで細胞や組織の損傷を最低限に抑える凍結方法により保存されていましたが、現在は「ガラス化凍結法」という超急速冷却技術がほとんどのクリニックで採用され、より安定した状態で凍結保存することが可能になりました。
また、採卵に係る時間は概ね10分程度で、負担や痛みがないよう麻酔を使用して行われる場合がほとんどです。
卵子凍結をしておくことは、未来をより明るくするための「保険」のようなもの。キャリアプラン、ライフプランとともに「卵子凍結プラン」も考えてみませんか?