卵子融解について

卵子凍結ガイド

凍結していた卵子の出番がきたら、卵子融解を行い、体外受精や顕微授精による治療を行います

生涯を共にできる伴侶が見つかったり、仕事がひと段落したり、そうしてライフステージに区切りがついて妊娠する意思が決まったなら、いよいよ、凍結卵子の出番です。卵子融解の流れは、下記のようになります。


卵子を使用する時の流れ


❶クリニックへ連絡

妊娠する意思が固まったことをクリニックに伝え、今後のスケジュールについて相談します。クリニックによっては、妊娠しやすい体づくりのため、ホルモン剤の投与を行うこともあります。

❷凍結卵子の融解(解凍)

液体窒素から凍結卵子を取り出し、37度に加温した融解液で超急速に温めます。その後、卵子内に残っている凍結保存液を希釈しながら段階的に抜き、細胞内に水を満たしていきます。

❸受精・培養

融解させた卵子を検査し、問題がないようであれば採精した精子を使って体外受精や顕微受精を行います。その後、受精卵を培養し、胚盤胞と呼ばれる状態まで育てます(数時間~数日かかることも)。月経周期によってはここで胚(受精卵)を再度凍結保存し、次回以降の月経周期に合わせて融解します。

❹胚移植の準備

経腟超音波検査や血液検査などを行い、母体の状態を確認。また、子宮内膜の状態に合わせて投薬などによりホルモンの調整を行い、子宮内を着床しやすい状態に整えます。

❺胚移植

カテーテルを使い、子宮内の着床しやすい場所に胚移植を行います。多胎妊娠などのリスクを避けるため、通常、原則1つの胚(受精卵)を移植します。
※多胎妊娠=2人以上の胎児を同時に妊娠すること。

❻着床/妊娠成立

胚移植から1~2週間ほど経ったら、クリニックで血液検査や超音波検査を行い、妊娠しているかどうかを調べます。妊娠の判定が出たら、その後は通常の妊婦と同様、産婦人科での検査や検診を受け、出産を目指します。

残念ながら、凍結卵子を用いたとしても、確実に妊娠できるわけではありません。胚移植をしても妊娠できなかった場合は、医師と相談の上、今後の方針を決めるようにしましょう。

Dr.おっちぃ

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越知 正憲☆女性が思い通りの未来を選択できるように応援します!

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