AMH検査について

卵子凍結ガイド

不妊治療や閉経年齢の予測に役立つ、「卵巣内に残った卵子の数を知る」検査です

妊活の現場でよく耳にする検査の1つに「AMH検査」があります。AMHは「抗ミュラー管ホルモン(Anti-Müllerian Hormone)」の略で、卵巣内の発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンを指します。このAMHの量が発育中の卵胞の数を反映すると考えられているため、AMHを検査することは、卵巣内に残っている卵子がどの程度あるか、その数を予測することにつながります。

AMHの量は、血液中のAMHの濃度を測ることで知ることができます。一般的にAMH検査の数値が高ければ卵子がたくさん残っていると推測できますが、数値が高すぎる場合は、排卵障害によりこれまで排卵が正常に行われてこなかった可能性も示します。早発卵巣不全や多嚢胞性卵巣症候群など、排卵障害の原因となる病を発見することもできるので、妊娠を考えているようであれば一度AMH検査を受け、不安の解消に役立てるのもいいでしょう。

AMH検査のやり方・流れ

問診の後、ごく少量の採血を行い、採取した血液からAMH値を測定します。結果が出るまでに1週間ほどかかることがあります。

受けるタイミング

卵巣の状態が気になるときや、ブライダルチェックの一環として受けてもOK。不妊治療のために検査を行う場合は保険が適用されます。

注意点

AMH検査の結果は、卵子の数を推測するものであって、卵子の質がわかる検査ではありません

なお、AMH検査の結果、値が低かったからといって、「妊娠できない」というわけではありませんし、卵子の質がわかるわけでもありません。あくまでも「発育過程にある卵胞の数」が推し量れるだけなので、質の良い卵子を排卵できていれば、妊娠できる可能性があります。

卵子の数は加齢により減り続けるため、残念ながら増やすことはできません。その代わりに、卵子の質を高めることはできます。AMH検査の結果が悪かった場合は、プレコンセプションケアを行って卵子の質を高め、妊娠の確率を上げましょう。

「卵子凍結」を行う際、AMH検査は必須項目になっていますが、月経周期に依存しないので、いつでも検査を行うことができます。将来の妊娠に備えるため、そして自身の体をよく知るため、AMH検査を受けて今後の指標にしましょう。

Dr.おっちぃ

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越知 正憲☆女性が思い通りの未来を選択できるように応援します!

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